2011/05/03

今日は笹川の「スーツのはなし」  

 「残ね~ん」






「勝負スーツ着てきました」

今日頑張ったら、明日は手が抜けるのですか。



「同じスーツ持ってます」

えっ、当店では初めて作ったモノです。色柄がお持ちのスーツと
似てるだけで、生地も形も縫製も違ってます。
買物の際、違いが分からなければ安い方をお求めになった方が
シアワセかと存じますが。
違いが分かる男になりたいものです。



「イタリアのおやじのスーツ姿って格好いいよね」

ならば良~く見て分析して真似してください。
合わせるシャツは白かブルーの無地か穏やかな柄物しか着てません。
普通のモノを普通に着ることができれば、誰でも格好よくなれます。



「足が短いから、パンツの股下長めにしといて」

長くてダブついていると、余計に短く見えますよ。



「きょうは、ソックスがポイント」


スーツになぜ白色のスポーツソックス。
マイケルジャクソンは特別です。
ハズシとハズレは紙一重です。



「おたくのスーツ、着やすくて細く見えるから、安心して太ってしまった」


     私共の所為ですか。大変ご迷惑をお掛けしました。



「若い頃はウエスト73cmやった」


     そうですか。今は85cm。では73cmのパンツはいてみますか?。



「できあがったら、裾に折り返しがありますが、このままはいていいですか?」


    ダブルの裾上げ、初めてご覧になるのですか。




「今度のスーツ、釦はカドにしてください」


 はいっ?! 水牛のツノ(角)、ホーンボタンですね。





月刊はかた5月号   「スーツのはなし」 笹川正章 より