2014/10/11

不意打ち

久しぶりに不意打ちを食らった。

今朝の話である。

通勤途中の天神のど真ん中、

こともあろうかこのホモサピエンス、決定的な日本人族のK玉に

話しかける異邦人、エクスキューズ・ミー?

多くの通行人がいる中で、何故?

こちらこそエクスキューズ・ミー、パードン・ミーである。




振り返るとそこには30歳前後のおそらく中国から観光客、

こぎれいな若者がにっこりと佇んでいる。

とりあえず、イエス?




どうせ道を聞かれるのだろうと頭の中で瞬時に模索する、

ゴー・ストレート!ターン・ライト、ネクスト・コーナーなどなど。。。




ところがである、キャンユー・スピーク・イングリッシュ?




大学まで10年も学んだ英語、

とはいえ、とてもしゃべれるという領域ではないK玉ではございますが、

魔が差した。



ア・リトル!



どうどうと日本語で通せばよかったものの、

見栄を張ってしまいました、合掌。

会話の途中で英語が話せないのがバレてしまわないかと

冷や汗がでそうである。



その彼は流暢な英語で

ホエァー・ディ・ジュ・ゲット・イット?

K玉を指しながらのたまった。



ディス?と自らのスーツの襟を軽く引っ張りながら答えた。

メイド・ツゥ・オーダー!



感じのよい中国からの訪問者は残念そうな顔をしつつも

アイ・シンク・ソー!ときた。

それからK玉にはちょいと荷が重い早口で

どうもスーツをやたらと褒めてくれているようだった、やれやれ。



ようやく役目を終えたK玉はため息と共に、ユア・ウェルカム!



と、こんな感じの英会話とは呼べない単語での応戦で

朝から疲れ果てたK玉ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?







そんな流れでもう少し、英会話の心得でもあれば、

名刺を渡すなり、弊店を紹介するくらいは出来たんだろうが、

致し方ない、っていうか開放されてホットしたのが本音でしょうか。






本日は王道のグレンプレイドスーツ

サックスの格子を軸にブルーシャツ×グリーンタイと

トーンコーディネイト

当然足元はブラウンスエードで寛がせて~






とりあえず、K玉の英会話能力はもはや一般的な中学生以下、

ということを再確認した本日の朝、

とはいえ、ワールドワイドに弊店のスーツが

たぶん街に溶け込んで見えたことには小確幸なK玉でした。

それではこのへんでチャオス☆ !







おまけ:  本日も仕立て上がり。








O様  LORO・PIANA <Italy> WINTER TASMANIAN S150’S 340g


ロロのタスマニアンのウインターバージョン、

二重織りの光沢、風合いとどれをとっても完成度の高い

高級感のある素材です。

トレンドに左右されないチャコールのストライプ、

エスタブリッシュの象徴といわれるグレーに

ほんのりと淡いラベンダーのストライプでよりエレガントに格上げ、

光沢感のあるモダンな印象の一着の完成です。

奇を衒わずの正統派、寡黙な男らしさに

ちょいと色気を注入です。

お待たせしました。












同じくO様  CARLO・BARBERA <Italy> S130’S 270g


こちらもイタリアの至宝、カルロ・バルベラのヴィンテージ調素材、

一見ネイビーの無地なんだけど、この織り感が持ち味、

レトロな雰囲気が妙にモダンに感じるのはK玉だけじゃないよな。

深みのある色合いがやはり男らしさを演出する一着、

今季を象徴する素材といっても過言ではないかもです。

長い年月が経過した高価過ぎるヴィンテージ生地よりも

今日的に解釈されたヴィンテージ調素材の味わい深さのほうが

K玉的にはウェルカムでございます。

お待たせしました。





 









M様  ARISTON <Italy> W100%


ナポリの名門、アリストン、

ツヤのある軽い着心地の生地が得意なマーチャント、

弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた

ダークネイビーのサキソニーの仕立て上がりです。

凛々しくも風格を放つネイビーの無地は究極の正統派、

誤魔化しの効かない無地だけに

そこそこの上質が求められるのは致し方ないところでございます。

どうぞ弊店オリジナルバンチのコスパを堪能してください。

お待たせしました。













同じくM様  CANONICO <Italy> W100% 340g


枯れたブラウンのヴィンテージ調素材、

長年着倒してきたような風合いが大人なジャケットの完成です。

一枚芯の柔らかな着心地の仕様に、ダブルステッチ、2パッチポケット、

大見返し、マニカカミーチャとさらに親しみやすさをプラス、

渋いだけではない温もりにあふれた一着、

オン・オフと自由自在に楽しんでください。

お待たせしました。











Y様  BOWER ROEBUCK <England> S100’S


1899年、生地の聖地、ハダーズフィールドにて創業の老舗、

バウワー・ローバック、K玉も大好物のミルでございます。

そこのちょいと押しの効いたネイビーストライプでもって

スリーピーススーツとベストを挟んで引き締めた男らしい一着の完成です。

ベストの効用とでも申しましょうか、全体を引き締め、

さらには優雅な様も演出と渋く着こなすには最適のフォルム、

たまには2ピースで息抜きも出来る仕立て上がりでしょうか。

とりあえず、正統派の本格スーツといえましょう。

お待たせしました。
















以上、本日の仕立て上がり。

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。