2013/04/22

スペック

スペックって言葉はK玉たちもよく使う言葉っていうか、和製英語なんだけど、

本来は複数系で仕様書のこと、一般的には工業製品に期待される性能なんかを

ハイスペックとか基本スペックなんて感じで使うことが多い言葉。

最近では人様に対しても、ヤツのスペックは~なんて感じで使われるようで、

さぞかしK玉なら、身長:172センチ 体重:64キロの筋肉不足の中肉中背。

趣味: ベランダでのオーガニックなガーデニング、散歩と呼びたいウォーキング、

本棚に積み上げた読んでないストック本を眺めること。 

特技: アイロン掛け、レシピ通りの料理、なんて感じでの腰砕けようで、

どこからどうみても低スペックなK玉ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

← 何事においても過不足なく目立たない地味なスペックです、残念!





そんな感じでスペック、K玉たちはサイズスペックって言い方で

例えばパンツのサイズがワンサイズ上がると、

ウエストが3センチ大きくなり、渡り巾が0.6センチ、裾巾が0.3センチと

サイズに合わせて各部位の寸法が変わっていくわけで、

既製品なら正確にそのサイズになっているわけだ。




ところがオーダーの世界では基本スペックは確かにあるんだけど、

端のサイズと申しましょうか、極端に小さかったり大きかったり、

あるいは極端に細かったり太かったりすると

その方のバランスっていうか、見た目の美しさでいうと、

スペック通りが通用しないわけだ。

なんだか不思議なことなんだけど、微妙に長くしたり短くしたり、

程よく細くしたり太くしたりとK玉たちの目線で調整を入れ、

より自然にカッコよく見えるようにとそれなりの審美眼で

サイズだけじゃないその方のらしさ~が滲み出るようにと、

全体のバランスを考えながら導き出されるその方だけのスペックを

考えるわけだ。


とりあえず、ホントに気持ち良く着ていただけるスーツやシャツが

出来上がることを考えて、スペック、いじくっております。







おまけ: 本日のお客様。



先日の画像紛失のリベンジと靴の補正にご来店いただきました、T様。

スペックでいうとかなり大きなサイズスペック。

ご覧の通りの着こなし、T様の魅力が醸し出されております。

お客様に喜んでいただき、お客様に輝いていただくことが使命の我々、

いい仕事が出来てよかった今日この頃でした。





今年オーダー頂いたロロのチェック柄のジャケットで参上のT様。
枯れたブラウンとセピアなピンクの組み合わせはいけてますです。
ブルーのスプレッドカラー×ダークブラウンのニットタイで引き締めて
白の細身のカーゴでリラックス感を取り入れ、
足元の鏡面バッチリと入ったモンクストラップのベルトハズし技で
町に溶け込む着こなしの完成、お見事です!!!












おまけのおまけ: 本日の仕立て上がり。





W様  E・ZEGNA <Italy> 2ーTONE Li46% W41% Si13% 240g


最新テクノロジーに挑戦し続けるゼニア社の画期的な生地が2TONE。

後染めながら表と裏の色の濃淡を変えることに成功したもよう。

← 通常後染めですと、生地の表裏がすべて染まるわけだ。

つまりは一見ダブルフェイスのようにも

ガーメントダイ(製品染め)のようにも見えるハイテク生地ということだ。

当然、色の濃淡を楽しめるようにと大見返しの仕様をチョイス。

大胆な大柄、ブラウンチェックに渋めのグリーンの格子と、

今を感じさせる要素てんこ盛りの一着。

お待たせしました。














I様  HARRISONS <England> FRONTIER W100% 300g


今年ジャケット初挑戦のI様、ハリソンズの定番生地フロンティアで快適計画です。

抜群のハリとコシから生み出される仕立て上がりの美しさは予定調和。

シワにもなりにくい優れた回復力も保証いたします。

まずはグレーの濃淡パンツでヘビーローテーションといきましょう。

しかしながら、ウインドペン人気衰えずな弊店でございます。

お待たせしました。
















E様  EDWIN WOODHOUSE <England> SUMMER COMFORT W100%


夏生地得意なウッドハウスのネイビーストライプスーツ、

押し出しの効いた硬派な仕立て上がりです。

正統派のスーツは着崩さずにソリッドに着こなすのが基本。

とはいえ、たまにはビビッドにいきましょう。

今回は長く愛用出来るようにと2パンツでヘビーローテーション。

お待たせしました。













S様  CANONICO <Italy> S110’S


CPに優れたカノニコ、弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた。

ご注文頂いたジャケットに合わせてインクブルーとミディアムグレーをチョイスです。

S様の流儀はベルトレス、脇美錠、長い持ち出し、パンチェリーナの仕様、

過去にオーダー頂いたすべてのパンツはこの仕様とS様流のこだわり。

クラシックなディテールがむしろ今を感じさせる仕立て上がり。

さっそく送りますです。













M様  DOMESTIC 96/2×96/2 Co100%


ほとんど無地感覚のピンチェック、ドレスなスプレッドカラー。

ドメ生地ながらしっかりとした打ち込み、もちろんCPに優れております。

弊店ではこのへんの感じのチェックは非常に評判が良く、リピーター続出でございます。

あえて載せる程の柄ではないかとのご意見もございましょうが、

普通にさり気なくをモットーとしている御仁の多い弊店ならではの人気モノ。

お待たせしました。











S様  DOMESTIC 100/2×100/2 Co100%


こちらの生地もドメながらネイビージャケットに合わせる定番として

大人気のタッターソール柄、ブルー×ラベンダー。

風になびくよななナポリなカッタウェーカラーでオーダーです。

ビジネスでのジャケット合せにちょうど良い大きさのチェック、太鼓判です。

今回はなんと出張先のホテルに配送です、さっそく送りますです。














M様  CANCLINI <Italy> 80/2×140/2 Co100%


毎度人気のカンクリーニ、1925年イタリアはコモ地区で創業の老舗でございます。

気持ちオレンジがかったピンクのストライプ、ジャガードな織りと相まって、

高級感あふれる仕立て上がり。

スプレッドカラー、ダブルカフとドレッシーモード全開です。

K玉なら明るめのグレースーツかインクブルーで合わせたいところ、

M様はいかがなチョイスでしょうか?

お待たせしました。









同じくM様  CANCLINI <Italy> 90/2×90/2 Co100%


こちらも表情豊かな楽しい生地です、さすがカンクリーニ。

とはいえ仕様はあくまでドレス、スプレッドカラーにダブルカフといつも通り。

常にカフスがM様の流儀、こだわりのダンディズム宣言でしょうか。

お待たせしました。












H様  DOMESTIC 100/2×80/2 Co100%


ロンドンテイストとして昨年よりオススメさせている大柄ギンガム、

ドレス仕様のスプレッドカラーでオーダーです。

何気にジャケットスタイルの多いH様にはピタリとはまる一枚。

こちらもドメ素材ながら打ち込みのしっかりとしたCPに優れた生地。

無地タイ合せで予定調和な仕立て上がり。

お待たせしました。










K様  CANCLINI <Italy> Cotton100%


微妙に表情の違うカンクリーニ三昧、ロイヤルオックスからのバスケットオックスを

スプレッドカラー、ダブルカフからのナポリなカッタウェーカラーと白三昧。

ビジネスでは白以外着ないK様のこだわり。

基本を積み上げての基本の着こなし、近道はない。

第一印象はビジネスにおいては重要なカギとなることを

知っているからこその白シャツチョイス。

お待たせしました。













以上、本日の仕立て上がり。

ご紹介出来てないお客様、申し訳ございません。

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。