2012/11/28

物語

割りと本が好きだと何度か書いた。

読むのももちろん好きであり、

本棚に並んでいる背表紙を眺めるのも好きだ。

当然、本屋さんや図書館とかも好きである。

そこに物語があり、そこで語られるさまざまな出来事に思いを馳せるわけだ。

虚構の作品だけでなく、歴史上の出来事なども好みだ。

新書によくあるビジネス書やハウツー本は

正直言って買ったことがあるのは過去に2~3冊程度かと思われるK玉ですが、

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

← ビジネス書とかは読まないんだけど、プロフェッショナル的な番組は大好きです。




本日のお題、物語。

プロットとストーリーの違いすら知りませんが、そこに物語があるとする。

K玉のそれなりの経験からいくと、物語のある商品って長生きっていうか、

すたれずに売れる。

語れるだけの長い歴史のあるヤツはそれなりに強い。

うんちくの凝縮した商品などは男性からの圧倒的な支持がある。

雑誌によく登場するヤツもある意味語られているわけで、

K玉的には不本意ながら、売れるわけだ。

← そこにあぐらをかいてる横柄なショップもたまに見かける。

弊店ではそのへんのところのうんちくの凝縮した商品は小物くらいしかない。

手袋だとかネクタイくらいなものである。

スーツ、シャツといったメインのオーダーモノには生地的なうんちくは少々あるけれど、

技術的な専門用語も少しはあるけれど、

主題にはならないっていうか、主役にはならない。

しかしながら、弊店のスタッフが語るうんちくを含めた接客には

物語があるようだ。

お客様は楽しそうにその話を聞き、時には尋ね、

喜びをお持ち帰りいただいていると自負している。

なんてことない無名の商品でも、そこに物語があると、

ソムリエが一本のワインについて語るような物語があると、

そのモノは光をあてられ、どなたかの琴線に引っ掛かり、

その使命を、使っていただけるというモノに託された使命を

まっとうできるわけだ。

← しかも大切に扱われるわけだ。




どうも本格的な晩秋を迎え、日の落ちた日暮れ時ゆえになおさら、

物語のことなど、書いてみた。

語られる物語があるとっていうか、思いを込めて仕入れた商品ゆえ、

そこには仕入れた本人の思い入れがあり、物語が生まれるんだろうなと、

ふとそんなこと思いついた今日この頃でした。





おまけ: 本日も仕立て上がり。


T様  LAST 2091 アノネイ社 ボカローカーフ。

美の秘密にはラスト(木型)ありの典型でしょうか。

外羽根2穴のスマートなフォルムに相応しい

気持ちロングノーズなラスト2091との相性は抜群ですよね。

平紐のチョイスといいドレッシーな靴の完成です。

つま先を軽く鏡面仕上げで、さっそく送りますです。












A様  DOMESTIC 40/1×30/2 Cotton100%

定番素材ヴィンテージオックスフォードで仕立てた

ナポリ風カッタウェーカラーのシャツ。

同じものを3枚オーダーいただいた。

自身が何を着ればよいのかわかってないと出来ない技だ。

この領域に達すると服が板につくっていうか、こ慣れた感じがでて

服が第二の皮膚としての装いが完成する。

K玉も見習いたいものである。

お待たせしました。









T様  DUCA VISCONTI <Italy> Cotton100% !

細から中畝の上品な光沢感と打ち込みのしっかりとした丈夫さを併せ持つ生地。

デュカ ヴィスコンティー、コーデュロイやベッチンに関しては

絶大なる信頼のおける生地メーカーであろうか。

今年の旬をかっさらった感の強いコットン素材のジャケット。

それを更にダブルブレステッドでオーダーと凄い審美眼ですよね。

コヤツは着倒して馴染ませてあげなきゃいけません。

大事に大事にする必要はないかと思われます、着倒してください。

さっそく送りますです。










以上、本日の仕立て上がり。

ご紹介出来てないお客様、申し訳ございません。

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。