先日、既製品(プレタ)の接客をしている時のこと。
ご試着いただき、気に入っていただいたわけで、そこからピンでもって袖丈等
お客様にぴったりのサイズっていうか、正しい長さに合わせていくんだけど。。。
お客様から一言、「ここは長めがお好みですか?」とかは聞かないのかと!!!
何気に不親切であると言われたわけだ。
普通デパートなんかでは聞かれるとのことだ。
← もちろん、袖丈のベストな長さや裾幅に対する程よい股下寸法の話をさせていただき
誤解のようなものは無事に解決しましたです。(汗)
あくまでクラシックなスーツにおいての話ではありますが、
袖丈等の既製品での調整を必要とする箇所において、正しい長さは決まっていて
長めだとか短めなんて話は元々ないものだと思っているK玉ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
← モードやカジュアルなファッションにおいてはお好きにどうぞです。
シャツが2センチほど覗いている。 |
袖丈の基本。
袖口から1.5センチくらいの指一本分、シャツが覗く長さをよしとするわけだ。
上着の袖のシワを考慮することは確かにあるはある。
兎にも角にも、必ずシャツが少しでも覗いてないといけないのだ。
そうでないとスーツの着こなしが引き締まらないのだ。
本切羽重ね4ボタン~シェルボタンです。 |
ついでに言うと、袖口のボタンは4個が基本であり、開けるのが弊店流である。
その方に合わせた長さゆえ、本切羽を切るわけだ。
いいスーツには本切羽が似合うが、本切羽だからいいスーツとは限らない。
最初から本切羽を切っている既製品なんてありえないということです。
← 何度もいうけど、あくまでクラシックなスーツの場合ゆえ悪しからず。
こんな感じで、「長めがお好みですか?」なんていう販売員のことは
むしろ信用しないほうがいいんじゃないかと、
左右両方の袖の長さを計らない販売員はスーツの本質がわかってないんじゃないかと、
そんなふうに思うK玉です。
本日はフランスの作家、バルザックの言葉で締めくくります。
「服装に関する無関心は自殺に等しい。」、、、そうだ。
故、落合正勝氏の本に書いてあった。
おまけ: 本日も仕立て上がり。
K様 LAST 2091 セミブローグ!
タバコスウェードのセミブローグ、この季節にぴったりな色目ですよね。
リッジウェーソールで全天候型にオーダーです。
カントリーな趣を生かして、キレイ目のドレスダウンにも最適な仕立て上がり。
ジャケットスタイルからジーンズまでのイメージでしょうか。
お待たせいたしました。
E様 LAST 2091 パンチドキャップトゥオックスフォード。
フランスはアノネイ社のボカローカーフです。
控えめな装飾で様々なスタイルに合わせやすい気持ちロングノーズな出来上がりです。
ほどよくドレッシーな塩梅、お待たせいたしました。
T様 LAST 2021 Uチップ。
弊店定番ラストでアノネイ社のノワール。
Uチップ自体はカジュアルな出自であり、
本来持ちうるリラックス感が大事だと思われるです。
つまりは、ジャケパンスタイルに合わせるのが一番であろうかと。
ソールもラバーなダイナイトソールでこちらも全天候型でございます。
お待たせしました。
以上、本日の仕立て上がり~靴編!
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。