2010/10/02

黒という色

「感覚とは習慣的なものである。それが社会現象になった例。発泡酒やアルコールフリー

などのビールテイスト飲料。税制の話しは別にして、ビールを飲みたいという習慣の為に

考案された疑似飲料である。メーカーとしては、違う味で習慣打破を目論むより迎合した

方がよいという一例だ。それにしても日本の技術は凄い。

次に車の色。要人が乗るショーファー(運転手)付きの車はすべて黒。やがて黒が高級に

感じるようになり、今や車の色はその大小に関係なく黒が人気だという。

学生服や礼服を除けば、黒は衣服の色として日常的に用いられていなかった。女性社員

の服装なども、紺が主で濃いグレーがそれに続く感じだった。昨今は男女、スーツなどのア

イテムに限らず黒い物を身に着けていない人を捜す方が難しい。黒は全ての光を吸収して

神秘・厳粛のシンボルカラーであり、沈静・悲しみの色として喪服にも用いられてきた。

うまく使えばシックで上品にもなる色である.

ところが、この黒という色が発する感覚が大きく変わった気がしてならない。静寂に身を

包むべき色が、裏の意味、つまり攻撃的な強めの意味を持つようになった。その無機質さ

が威圧感(押し出し)を増幅するのだ。前出の車体色も同様な変化だろう。着手は、無難で

簡単にお洒落っぽさを手に入れられると思っているのだろうが、黒の性格は複雑だ。黒なら

ではの上手な着こなしや色合わせが出来ている人は多くはない。

時代のムードに合う色と判断しているのだろうか。安易、無難、厳粛、シック、威圧、難しい

色である。普通の生活者であるひとりの男性が、ワードローブの基本を黒にするのは、陥り

やすい間違いであり、危険なことである。私の日常には黒を用いない。」



月刊 はかた  10月号  「スーツのはなし」 VOL.118 より


弊店代表である笹川が、エー・アール・ティ株式会社の発行する

「月刊 はかた」 に 「スーツのはなし」を寄稿するようになり118ヶ月経過した。

そう、もうすぐ10年である。身内ながら凄いことだと感じる。

対し、児玉がブログをはじめて3週間。



右手人差し指1本のスロータイピングから

両手人差し指の2本使いに進化した。

入力時間が半分になった。

ある意味 凄いと思う。。。

来店いただいたお客様からブログに対しての意見や、

そこから派生する話しで盛り上がる。

きっと、ブログをはじめて良かったと思っている筈である。

皆様、これからも

「スーツのはなし」 「K玉ブログ」の応援よろしくお願いいたします。