元来ダンディズムにはストイックな正統性が求められ、
品格のあるスタイルにはやはり引き算がふさわしい。
← だいいち、聞こえがいいのは言うまでもない。(笑)
とはいえ、どうもVゾーンに変化を付けられる「ジレ付き」のスーツやジャケットが
大変重宝なご様子で、ジレを一枚挟むことによって着こなしやすくなるというメリット。
あるいは、それぞれを単品にばらして着まわすという遊び心。
着こなしも着まわしもこなせるジレっていうか、ベストが弊店では足し算。
← 元々はスリーピースで仕立てるのが王道でしょうか。
← 今、人気のあるジレはニットと同じで一枚プラスするだけで、
お洒落なスタイリングが完成するという単品だということです。
しかしながら、「ジレ」って口に出していうこと自体が、
オレ、オシャレでしょう?って言っているに等しく、
どうもこっ恥ずかしいK玉ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
← K玉的にはウエストコートと呼びたいところでございます。
← ジレ=ベスト=ウエストコートです!
そんな感じでたまたまかもですが、オーダーいただいていたスーツに
ベストもお願いしますと、足し算のご注文、出来上がってまいりました、オッドベスト。
なんだか言葉遊びをしているようですが、このベストを付け加えるだけで
より品格のある男のスタイルに貫禄をもたらしてくれるわけだ。
O様 HARRISONS <England> FRONTIER W100%
今年の春にご注文いただいたハリソンズのスーツにオッドベスト。
ブルー×ホワイトの爽やかな千鳥格子に品格をプラスの試み、大正解でしょうか。
もちろんネイビージャケットの合わせたり、
シャツの上にさり気なく羽織るカジュアルな着こなしもアリ。
着こなしと着まわしを楽しめるヤツの仕立て上がり。
お待たせしました。
T様 DOMESTIC W100%
過去にブラックスーツとコールパンツをオーダーいただいており、
今回はそこへ共地のベストを追加でご注文、ありがとうございます。
時流を超越したスーツスタイルにはダンディズムの精神が宿る。
さらにスリーピースとなればさらに格上げでしょうか。
現代的な男らしさをアピールするには最適な一枚。
共地でくるんだ釦にもオーラを感じる。
お待たせしました。
おまけ: 本日も仕立て上がり。
長崎のS様 CANONICO <Italy> S110’S W100%
冠婚葬祭用のいわゆるブラックスーツの仕立て上がりでございます。
上着はシングルピークド、ノーベント、フラップなし、共地のくるみ釦で拝み釦。
パンツは脇美錠、ベルトレス、長い持ち出しと
フォーマルの要素をてんこ盛りの一着、正統派の極みでしょうか。
何も足さない、何も引かない王道。
さっそく送りますです。
N様 TOLLEGNO <Italy> Co50% Li50%
ラニフィシオ デ トレーニョは1900年創業の知る人ぞ知る名門のミル。
イタリアの生地の聖地、ビエラ地区に居を構える老舗の
色褪せたような生地のチョイスが達人の選択。
そこのコットン×リネンのザクッとゴリッとしたネイビーでダブルブレステッドと
通好みなオーダーです。
脇のパッチポケットで気持ち遊んで
夏場のパーティーからお休みカジュアルまでを楽しもうという戦略、確信犯だよな。
← 「グレートギャッビー」のパーティーに着て行きたいところでしょうか!
着れば着るほどの枯れ加減が、ある意味魅力な一着。
お待たせしました。
千葉のN様 TALLIA DI DELFINO <Italy> W100%
見た目の印象はあくまでブリティッシュ、着心地はイタリアンという
王道ながらも軽快な仕立て上がり。
比較的しっとりとした3シーズンのダークネイビー、秀逸です。
N様もK玉と同じくチェンジポケット好き、
使うことはないんだけど、英国テイスト全開でしょうか。
← チェンジ=つり銭。
クールビズとはいえ、11月の初めまで使えるヘビーローテーション。
さっそく送りますです。
S様 CANONICO <Italy> Wool73% Mohair27%
ウールをさらにエレガントに、夏の気品ある装いといえばモヘアブレンド。
コスパに優れたカノニコのワントーン明るいネイビーは王道ながら旬、
普通にカッコいいスーツの仕立て上がり。
光沢のあるホーンの釦がよく似合う一着。
シワに強い独特の弾力性が持ち味と言えましょう。
お待たせしました。
Y様 POLICARPO <Italy> W100%
弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた着分の生地。
数年前に廃業したポリカルポのピンストライプ、お買い得です。
何年経っても古びない超然とした着こなしには必須の一着。
着心地は一枚芯の軽々の仕様、見た目は正統派でございます。
お待たせしました。
以上、本日の仕立て上がり。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。