ゴールデンウィークの狭間っていうか五月一日のこと、
おそらくクールビズスタートと思われる公務なあるいはそれに準ずる方々なんだろうけど、
しわくちゃのスーツのノーネクタイのスタイルで余計にだらしなく見えたり、
ホコリまみれの黒靴、むしろグレーなとんがり靴野郎だとか、
けっこう寒かったはずのその日、変な釦がたくさん付いたシャツ一枚のお兄さんが
寒そうに体を丸める姿を目撃したりと、
日の出る国、日本が相変わらずスーツの形だけを取り入れ
男が社会で生きていくための礼節を欠いた、仕事での必要性だけで身に付けた
クールビズスタイルをたくさん見かけたメーデー。
装いだとか着こなしがその内なる生き様っていうか、スタイルを持つことであり、
スーツやシャツはあくまでその道具ではあるんだけど、
自己表現のために如何に用いるか、いっけんいい加減、
ある意味程よい塩梅を考えるK玉としては至極残念な一日でございました。
そんな感じで男の装いの基本、クラシックスタイル。
それを覚えず色々と試みてみても上達はおそらくない。
装うってことは何度もいうけど、学習である。
学習は何度もおさらいをして覚えなければ身に付かないわけで、
もう話すまでもないことだと思うK玉ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
← ブランドモノや高価過ぎるモノを身に付けようって意味でないことは
おわかりいただけますよね?
分不相応って言葉の通り、身の程知らずな話ではございません。
K玉の分際での分と同じく、ここでいう分のちょっと上くらいが相応しいと思っているだけで、
ただ単にアイロンくらいかけましょう、靴の手入れしましょうってだけの話です。
そんな感じで本日はオーソドックス、トラディショナル、オーセンティック、定番と
言い方は色々とありますが、大人の男を一番カッコよくみせるクラシックスタイル。
とりあえず、基本のキの字の仕立て上がりをご紹介です。
O様 ANGELICO <Italy> W100%
社会人として一番最初に揃えたいネイビージャケット。
コスパの高いアンジェリコのジャケット生地の仕立て上がりでございます。
ワードロープの中心であり絶対に欠かせない存在。
この着こなしをマスター出来れば後は簡単、
気品を表現するに相応しい一着。
お待たせしました。
広島のS様 HARRISONS <England> FRONTIER W100%
定番の合服地として親しまれてきたハリソンズのフロンティア。
春から秋にかけての長い期間着用出来るのも魅力の一つでございます。
抜群のハリとコシによって実現される美しい仕立て上がりのネイビースーツが
ここに完成です。
究極の話、ネイビーとグレーの無地があればいい。
それを着こなせれば後は簡単。
それなりの華やぎと奥ゆかしさを醸し出す一着、ザ・ネイビースーツ。
さっそく送りますです。
W様 CANONICO <Italy> S110’S W100%
フォーマルスタイルには昼の格、夜の格とそれなりのTPOはあるんだけど、
とりあえずブラックスーツは必需品、四季を通して着用できる黒の仕立て上がり。
このシングルブレストのスーツ、慶事にはグレー系のベストを組み合わせると
ぐっとお洒落な感じになる。
あるいは縞柄のコールパンツでディレクターズスーツとさらに格上げ。
具体的なシチュエーションのそれぞれの着こなしをマスターする
基本のキの字でございます。
お待たせしました。
長崎のS様 LAST 廃盤ラスト アノネイ社 ボカローカーフ
弊店では既に廃盤となってしまっている初期のラストを2003年のオーダー開始より
これでもかとお使いいただいております。
今回で15足目のご注文、ありがとうございます。
革やデザインが変わると微妙に変わるフィット感、
さらには気持ちフィットの難しいモンクゆえ、仮縫い付きでのオーダーです。
それ程気にならない御仁もいらっしゃるとは思いますが、
スーツやパンツ以上に履き心地が大事な靴ゆえ
外せないこだわりの一つが履き心地にある。
長時間歩いても疲れない自身の足のように馴染むことが肝心。
職人も一足入魂、長いお付き合いのお客様ほど手を抜かないわけだ。
そこに費やされる忍耐、技術、時間を共有しての最高の一足。
ホント、お待たせしました。
T様 LAST 2021 アノネイ社 ボカローカーフ
どんなスーツにも合わせやすい弊店の基本ラスト2021。
英国的なオーソドックスな顔ながら無理のないフォルムが
その履き心地の良さに結びつくわけだ。
さらには実力派タンナー、アノネイ社のボカローカーフとくれば
鬼に金棒でございます。
パンチドキャップトゥオックスフォード、中子穴で気持ちエレガントに。
さり気なく主張する一足、ここに完成です。
さっそく送りますです。
Y様 LAST 2091 アノネイ社 ベガノカーフ
ご希望通りのアンティーク顔、ちょいと色斑のある履き馴染んだような仕立て上がりが
ある意味都会的な雰囲気を醸し出す。
英国靴の伝統にプラスαなエレガントとでも申しましょうか、完璧です。
茶のクォーターブローグ、様々なシーンに対応出来るドレスダウンな一足。
さり気なくを逆に主張するわけだ。
つま先のヴィンテージスティールは事前補強、お好みなご愛嬌です。
お待たせしました。
以上、本日の仕立て上がり~基本編。
ご紹介出来てないお客様、申し訳ございません。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。