アパレル全体ではそれ程たいした話題ではないかもですが、
ニューヨークのマディソン街45番地の米ポール・スチュワートを
三井物産が買収したというニュースを見た。
K玉的にはそれなりに思い入れのあるブランドであり、
思い起こせば29年前、大学卒業の謝恩会の衣装にと
ポール・スチュワートのネイビーブレザー、サスペンダー仕様の2プリーツのパンツ、
クレリックカラーシャツにペイズリーのネクタイ、初めてのポケットチーフと
アルバイトで貯めたお金を奮発、ポール・スチュワート一式を買い揃え、
足元はグレンソンのブラウンのパンチドキャップで出席したことを思い出す。
当時はブルックス・ブラザーズ、J・プレスとアイビーリーガーっていうか
割りとバンカラなファッションが憧れで、すべての文化的なコト、モノはアメリカ経由、
西海岸、東海岸とはずアメリカならなんでも素晴らしい時代だったと記憶している。
そんな中でポール・スチュワートはさりげない上質っていうか、
英国の伝統とアイビーリーグの融合的なブランドで
K玉的には一番のお気に入りでありました。
← 1938年、紳士服専門店として創業以来75年の老舗ブランドでございます。
東京に行くたびに、表参道や銀座にあるポール・スチュワートの旗艦店で
優雅に拡がる店内を闊歩し、ネクタイくらいしか買えないんだけど
数時間もの間、見たこともないマディソン街45番地に思いを馳せつつ、
カタログなぞいただいて大事にとっておいたK玉ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今でこそそこそこのモノは見てきたっていうか知っているんで、
大騒ぎするようなことはないんだけど、今回の買収劇、
欧米ブランドが既存契約を打ち切る例も最近は多いようで、
経営権を取得しライセンスビジネスを確固たるものにしようということなんだろう。
しかしながらポール・スチュワートがそうだというわけではないんだけど、
日本の得意技、ライセンスビジネスってどうも信用出来ない。
同じブランドなのにモノはまるで別物ってケースも多いような気がするです。
← 当時のポール・スチュワートもポール・スチュワート・ジャパンってのがあって
ライセンスモノもありましたが、良く出来ていたと思う。
まあ~海外資本っていえば英国の自動車メーカー、
ことごとく海外資本となり、残るは確か家族経営的なモーガンくらいか。。。
ジャガー、ローバーとブランドこそ残るんだけど。
復活劇的にはブランドイメージはきっちりとしていてむしろよかったのかもな。
今回の買収劇も出来ることならポール・スチュワートのトレンドに左右されない
着手のパーソナリティーを表現するスタイルあるブランドとして
ぶれないコンセプトを貫いていただきたいです。
← 若かりし時代の思い入れのあるブランドだけに、
K玉的にはブランドの名前だけでなく、中身あるモノにしていただきたいと思うわけだ。
おまけ: 本日、初荷!!!
N様 DORMEUIL <England> AMADEUS 310g
世界を代表するマーチャント、1842年創業と長い歴史を持つドーメル。
日本を襲った大震災の復興支援プロジェクト“KIBOU311”服地に選定された
アマデウスでございます。
利益の一部から南三陸町に桜を植樹するプロジェクトだそうだ。
ワントーン明るいネイビー、サテンのような光沢感が大人な仕立て上がり、
無地は誤魔化しが効かないよな。
今年の初荷に相応しい高級英国素材アマデウス、
大間のマグロの初競りほど高値ではなく常識内でございます。
さっそく送りますです。
I様 LAST 2091 アノネイ社 ベガノカーフ
フランス原皮にこだわるアノネイ社、実力派タンナーでございます。
すっきりとしたラストでフルブローグのご注文、ありがとうございます。
当然おすすめはイミテーションフルブローグ。
ウイングとバックスティをイミテーションでよりシャープな顔にとご提案です。
エイジングも楽しみな革ゆえ軽く鏡面仕上げのみ、
育て甲斐のある一足の出来上がり。
お待たせしました。
以上、本日の仕立て上がり。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。