2012/10/24

人としての特権

何も偉そうなことを語るつもりはないんだけれど、

動物と違い、衣食住の「衣」があるのは人間だけであり、

洋服屋の目線から言えば、「衣」は第二の皮膚という認識であろうか。

今朝目撃した出勤途中の30歳くらいのお兄さん、半袖シャツに黒っぽいパンツと

まさしくクールビズスタイル。

確か10月いっぱいまでクールビズのところもあると聞くが、

こちらはそろそろ軽めのコートを引っ張りだして、

傷みや汚れはないかとチェックしている最中に半袖スタイル。

日中はそこそこ暖かいのは認めるけれど、小学生の健康優良児じゃあるまいし、

日本人ならではとあえて言いたいのだが、

豊かな様々な四季どころか十二季くらいをを感じ

「衣」をまとうくらいの感性が欲しいと、ちょっとは思うわけだ。

食でいえば秋の味覚、「旬」ということには敏感なのに

「衣」をおざなりにしている人が多いように感じる今日この頃ですが、

皆さんいかがお過ごしでしょうか?




そんな感じで「旬」を衣で例えるならば、

今のこの時期にっていうか、明日からさっそく衣替えをおすすめいたします。

11月に入ればほとんどの人が順次衣替えをするんだけど、

そのちょっと前のこの一週間が洋服屋的には「旬」だと思われます。





おまけ: 本日も仕立て上がり。



T様  GUABELLO <Italy> FLANNEL Wool100%


1815年創業のグアベロ社のフランネル、ネイビーのチョークストライプです。

これをダンディーに3ピース仕様でご注文いただいた。

打ち込みのしっかりとしたフランネルは仕立て映えしますよね。

弊店オリジナルバンチのなかでも一番インパクトのあるチョークストライプ、

昔ながらの保守的な柄ではございますが、

テレビ写りが映えるほどの押し出しの強さ、ディグニティを感じますです。

お待たせしました。











N様  JOHN FOSTER <England> Wool100% 290g


チャコールグレーにウインドペンと控えめながらも時代の空気感を拾った一着。

ブルーシャツにネイビーのソリッドタイが鉄板の合わせでしょうか。

K玉的には格子のシャツにペイズリー柄のネクタイといきたいかもです。

N様は乗馬体制に最適なスラントポケットをチョイス。

見た目は英国紳士をイメージしてのオーダーでしょうか。

お待たせしました。













I様  GUABELLO <Italy> Wool95% Ca5%


シェファードチェック、羊飼い格子と呼ばれるカントリージェントルマン御用達の柄。

弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた。

今年の雰囲気として見た目イギリス、着心地イタリアを併せ持つ一着。

一枚芯の軽快な仕様にネイビーのコットンパンツとメリハリのあるコーデです。

ウールのグレーパンツでビジネス、こちらは週末の寛ぎってところでしょうか。

お待たせしました。











O様  LORO・PIANA <Italy> Wool100%


ブルーの格子を効かせたハウンドトゥース、キャメルカラー、旬ですよね。

インクブルーとミディアムグレーパンツでビジネスユースでございます。

こちらも見た目カントリーながらアーバンによく合う一着。

格子のブルーを生かして合わせてみたいかもです。

お待たせしました。










以上、本日の仕立て上がり。

ご紹介できてないお客様申し訳ございません。

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。