それはお好きなように、どうぞご自由にって言われると
どうも調子が狂うっていうか逆に気合が入らないのだ。
同じような思いをされたことのある御仁も多いかと思われるが、
これは男が持つ遺伝子のなせる業なのかどうかは知らない、調べてもいない。
限られた時間や予算と現状の持ち合わせている体力の中で、
創意工夫して時間を作り、旨い酒を飲みご馳走にありつく、
それを保つためにだけ家事と用事の隙間を狙って、
ウォーキングなりストレッチに励んでいるのが楽しく充実感も味わえて一石二鳥って、
なんだかおかしなこと書き込んでいるK玉ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
このことは職人気質に通じるようにも思うのだが、
アートと称して一年に一作も描かない、描けない、自身に納得できない画家さんとは違い
納期や予算等、決められたルールっていうか制約の中で
最大限のパフォーマンスを、最良の仕事をしようとする姿勢に近いように
いい意味で感じるわけだ。
決められたルールの中で自分らしさを発揮することにおいては、
スーツの世界でも求められることだ。
← 仕事も遊びも服装術も同じことだということです。
基本的にはドレスシャツ×ネクタイにドレスシューズとそれなりのルールがある。
伝統を重んじつつもそれを突き破るってほど気負ってはいないんだけど、
ほんのわずかな創意工夫で劇的に変化することがある。
何も奇をてらってスーツにスニーカーをいかがでしょうなんて
言っているわけではない。
例えばパンツの裾幅を1センチ細くし股下を1センチ短くしてみるとか。。。
Vゾーンをトーンからビビッドなコーデにかえてみるとか。。。
個人差があるんで一概には言えないんだけど、
そこに時代の空気を拾う感性だとか、それを個性って呼んでもいいんだけど
五感を総動員しての一工夫と積み重ねで
男を内から輝かせることにつながるんじゃないかと、
そんな切磋琢磨で見た目にもワンランクアップで一石二鳥じゃないかと、
ちょっと思う今日この頃です。
おまけ: 本日も仕立て上がり~ピックアップです。
T様 LORO・PIANA <Italy> Wool85% Ca10% Silk5%
ネイビーベースのブロックチェック、赤茶のウインドペンが効いている。
弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた一着。
このへんの柄は素人は手を出さないタイプ、通好みでしょうか。
一見派手に感じる御仁もいらっしゃるとは思いますが、
ほぼ同系色のチェックゆえコーディネイトは以外と簡単っていうか、
ネイビーの無地とたいして変わらない思うのはK玉とT様だけなのかな?(笑)
しいて言えば、柄のアイテムを合わせる時に要チェックくらいです。
一枚芯の軽快な仕様、大見返しにパッチポケット、裏地も気持ち遊び心を取り入れてと
カジュアルな合わせも視野に入れた出来上がり。
お待たせしました。
R様 E・THOMAS <Italy> Wool90% Ca10%
ブラウンベースの大柄チェック、ほっこりとしていて都会的と相反する要素を併せ持つ
通好みなオーダー、弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた。
こちらのチェックも仕事では使いづらいとお思いの御仁もいらっしゃるとは思う。
とはいえ、同系色でまとめるだけで、例えば淡いイエローやラベンダーのシャツ、
ネクタイはブラウンの無地が鉄板、やや大きめな小紋やペイズリー柄もいけるはずです。
間違いなく合いますよね?
パンツはミディアムグレーやダークブラウン。
週末ともなればタッターソールやインディゴのシャツ、
ベストなどのキレイ目ニットを挿すのもおすすめいたします。
ボトムはデニムやチノのパンツをはくだけでOK。
ほどよく頑張り過ぎずに着こなせる一着の出来上がりです。
お待たせしました。
K様 E・ZEGNA <Italy> Wool95% Ca5%
ワイン色の大柄へリンボーン、ほとんど無地です。
春夏同様にこの手の色に的を絞ってのご注文、
こちらも弊店オリジナルバンチよりお選びいただいた。
シャンパン色の裏地で上品に仕上げ、大正解でしょうか。
秋の景色に溶け込むような華あり枯れありの大人な一着。
お待たせしました。
K様 E・ZEGNA <Italy> ELECTA Wool100% 330g
しなやかな質感と優れた耐久性をかね合わせたゼニア社のロングラン。
K玉的には下手なハイテク素材より好感のもてる生地です。
とにかくシワになりにくく仕立て映えがする出来上がりでございます。
今回注目は色目、ブラウンベースにグレーを織り込み、
ブルーのストライプを立てた複雑な配色、大人ですな。
ビジネスで使えるブラウンをご希望、大正解です、黒靴もいけますです。
お待たせしました。
以上、本日の仕立て上がり。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。