最初に断っておくけど、この手のきっちりとした分野は本来、理系脳のボス笹川に
話していただくのが、更に信憑性が増し、ことの他よろしいんじゃないかと思うK玉ですが
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
← 文系脳の適当(適度に程よく)をモットーとするK玉が解説することは
間違いなく相応しくないはず。
本来、芯地やパットで構築し、気をつけ~前に倣え!が似合う英国を彷彿させるスーツ。
正確な着こなしだけを考えていて、抑制された自己主張が基本だ。
それにくらべて、より軽やかな着心地でいてエレガントで洗練されているのが
イタリア製のスーツだ。
スーツは自分自身を引き立たせてくれるためにあるのだ。
弊店が英国的なニュアンスを大事にしながらも(アメリカも)、仕立ての基本にナポリを始めとした
イタリアのクラシックなエレガントを理想とするのは「威厳と格式」よりも
「軽くて動きやすい」を世界基準として、街のテーラーを標榜したからだ!
← 軽くて動きやすい!は確かな技術に裏打ちされたもので、手抜きのアンコンジャケット
なんかとは全く別ものです。
弊店では写真のような 本毛芯 を使用した仕立てが基本で
下から順番に台芯、肩増芯(バス芯)、胸増芯、フェルト芯の四層で構成されている。
パットは使用しないのが弊店のハウススタイルだ。
← もちろん三ミリ、五ミリと必要だと判断した時はパットも使用する。
本毛芯全貌! |
次に軽快な芯地が 一枚芯 である。
台芯+胸増芯(バス芯)で、下から二枚だけを使用する作りだ。
そして、最後が弊店で一番人気のセンツァインテルノ仕様の 上胸一枚芯 だ。
フェルト芯のサイズで台芯のみの作り。
正面から風に煽られると前身ごろが翻るくらい軽快なんだな。
仕込まれた上胸一枚芯! |
このセンツァ仕様をコレクションで提案し始めた2006年当時は
こんなぺらぺらなのは着れないよと随分叩かれたもので、賛否両論だったんだけど
クールビズの浸透だけでなく、弊店が標榜した「軽くて動きやすい」を世界基準として
進化させたセンツァ仕様がここ数年受け入られ始め、最近では冬でもセンツァ仕様の
オーダーが随分入るようになったものだ。
肩パットの変わりに使用する毛芯+フェルト! |
0.5cmの肩パット! |
割って強い印象の袖付けに最適なたれ綿! |
ナチュラルな袖付けに! コットンドミット。 |
他にもいくつか芯地に伴い必要な付属品をアップしてみた。
「本当にいいスーツ」は見えない部分に込められた工程の数だけポイントがある。
そんな感じで、ちょっとスーツの芯地の話をしてみた。
まあ~この手の詳しい話は Men’s Ex のスーツ特集なんかでセレクトショップの名バイヤーの
皆さん方が更に深く語っていたりするんで、K玉的にはこの辺でおさらばです。
センツァ仕様の大身返し! |
とりあえず、「軽くて動きやすい」センツァインテルノ仕様のスーツ、一度お試しください!
おまけ: 本日はお客さま!G/W明けの仕事モードです。
通常国会、震災関連、統一選挙と大忙しで、分刻みのスケジュールだったそうだ。
本日も講演会とレセプションのほんの合間を縫ってのご来店。
ジョン・ロブの靴以外は弊店でのオーダーです。
まあ~議員さんおよそ七百人いて、面識があり、その人となりがわかっているのは
大家さんだけのK玉ですが、映像で見る他の議員さんとは明らかに違っているのが
おわかりいただけるでしょう!
← もちろんそのためのご来店なんで、作戦はばっちり練ってある。
その違いは、洋服屋目線の辛口なんで他の議員さんたちには申し訳ないけど
着こなしが 「わかっている!」 のがわかるんだな。
TPOをふまえた上で、着られているんじゃなく、着こなしているわけだ。
つまり、洗練されているんだな!
何人かわかっている議員さんはちゃんといる。
わかってない方が多すぎるんで辛口な発言してしまう。
本日はビシッと爽やかにタイドアップでのご来店。
スピーチするんで、きちんとね!っておっしゃっていた。
ほんの束の間のご滞在。
いつもありがとうございます。
いつもご自分で磨かれるそうだ。 |
続いてOさん。 広告関連の仕事なんで、ジャケパンスタイルが一番使い回しが効いて
重宝だそうだ。今日は昨年オーダーいただいたカノニコのダークブラウンジャケット。
ライトグレーのパンツに白のスプレッドカラー!
知的でクリエイティブな感じがうまく表現できている。
ポイントはHERGOPOCHのビジネストートの鞄かな!ネイビーなところがいいよな。
本日は、なんだかちょっと青いスーツが気になるんでと、ご来店いただいた。
EDWIN WOODHOUSE <英> おすすめさせていただいた。
風が抜けるさらっとして丈夫な生地。これならイメージ通りで間違いないよな!
出来上がり楽しみにお待ちください!
エルゴポック~ビジネストート! |
Kさん。 弊店では比較的若いお客さまです。
ストイックな印象のチャコールグレーのスリーピーススーツ!
2010年にオーダーいただいたW・HALSTED <英> のシャークスキン。
白のスプレッドカラーにDRAKE’Sの50オンスのドットタイ。
控え目なんだけど、エレガントな着こなしを積み上げてきた。
いい感じです。ネクタイのあしらい方が今日のポイント!
FONTANELLI <ITALY> のブリーフケース。折り畳んでクラッチバック!
お買い上げいただいた。いつもありがとうございます。
これをください! ありがとうございます。 |