本来セレモニーで着用のフォーマルな色がビジネスの現場で目撃されるわけだ。
せめてストライプや織り感でもあれば救われるっていうか、許されるんだけど、
無地の黒スーツ、駄目ですよね。
ビジネスの現場では限りなく黒に近い濃紺やチャコールグレーが相応しいっていうか、
黒のチョイスはいつから始まったのだろうと不思議に感じるK玉ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
← 身近な諸先輩、誰も教えてくれないのかな?
← 弊店ボスも黒という色に対してNo118でコラムを書いております。
無彩色の一つ、色の三原色を混ぜ合わせると黒になるのはどなたもご存知な
すべての波長を吸収する色、黒は「神秘」 「静寂」 「厳粛性」 のシンボルであり、
その堅実な表情から無難な色とされがちなんだけど、「沈黙」 「悲しみ」 の色として
喪服にも用いられるように、意外と黒の性格は複雑で強いわけだと、弊店のボスも語っている。
K玉的にはもっと簡単に、ブラックリストだとか白黒はっきりだとかブラックマンデー、
黒魔術なんて感じで、基本必ずしも良いイメージではなく「悪」や「死」や「恐怖」を
イメージする色でもあり、何故、今日を頑張ろうという大事な仕事の道具としてのスーツに
黒という色を着るんだろうかと洋服屋の端くれとしての見地からも不思議な心境なんだよな。
しかしながら、世間全体ではK玉始め黒反対派の方が少数派なわけで、
我々の感覚のほうがずれているんじゃないかと思わずにはいられないよな。(苦笑)
よくよく考えてみると、最近ではブラックカードなんて最高級ランクのカードがでまわったり、
弊店の経営収支の目標でもある黒字っていい意味での「有」のイメージや
裁判官の法服の黒といった「中立」のイメージもあり、なんだか複雑な心境なんだけど、
長年に渡る諸先輩方の教えを守る所存でございます。
← 黒のアイテムはもちろんいくつか持っております~タートル、ブラックジーンズ、黒靴、革手袋、
薄手のコート、ローゲージのカーディガン等など。
← ここではあくまで仕事のスーツの話なんで悪しからず。
そんな感じで複雑な色としての黒、なにがなんでも我々と弊店のお客様だけは、
とりあえずセレモニー以外では黒のスーツは着ないことにし、着ないようにと布教するわけだ。
そして、黒に限りなく近い濃紺、ミッドナイトブルーを極めて品格アップをしていこうかと
地道に日々精進な我々、少数派でございます。
おまけ: 本日は仕立て上がり~ネイビースーツ!
K様 GUABELLO <Italy> S120’S ピンストライプスーツ
1815年創業のグアベロ社、マルゾットグループの中枢を担う高級生地メーカー。
もう何度も紹介させていただいておりますが、おすすめのミルでございます。
本格スーツを知るための予備知識としての主要なミル、グアベロ。
お待たせいたしました。
Y様 GUABELLO <Italy> S120’S ストライプスーツ
ツヤ感たっぷりの上品スーツの仕立て上がりでございます。
抑え目のストライプではありますが、複雑な織りと交わり微妙な表情を醸し出す
大人なスーツの出来上がり、お待たせいたしました。
T様 GUABELLO <Italy> S120’S ネイビースーツ
ネイビーのツイル、程よい丈夫さとツヤを持ち合わせた定番ネイビー。
無地は誤魔化しが効かないから、弊店オリジナルバンチよりグアベロのスーパー130を
お選びいただきました。
本日、グアベロ祭り、イタリアを代表する生地メーカーです。
紺、ネイビーを極めると品と格へと昇華する、メイビー。(笑)
お待たせいたしました。
本日の仕立て上がり~ネイビースーツ
ご紹介できてないお客様申し訳ございません。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。