時間に追われない生活の余裕っていうか、
むしろ気持ちそのものに余裕がある御仁と巡り合えることが多くなる。
それこそ大人のファッションっていうか
さり気なくもしっかりとしたライフスタイルを垣間見るわけだ。
本日の仕立て上がりを眺めていると
おそらく今季は羽織ることもないかもしれないコート、
上質なカシミア混のフランネル、
打ち込みのしっかりとしたツイルのスーツ、
ゴリゴリのツイードと
そこまで春が来ているのにも意を解さず、
平然と半年後の今年の秋からの着用を楽しむ余裕が
K玉的にはなんともすがすがしく感じられ、
そういう心意気の御仁との会話はなんとも楽しく
洋服屋としてもスーツやジャケットが文化そのものであることを再認識され、
流行に左右されない自分のスタイルを確立することの重要性に
改めて気付かされるK玉ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
そんな感じで本日はある意味季節はずれ、
秋冬シーズン最後の仕立て上がりのご紹介です。
N様 LORO・PIANA <Italy> W90% Ca10%
杢調の千鳥格子、生地を軽く縮絨させ、起毛したフランネルならではの
秋冬シーズンには欠かせない素材。
ロロのカシミア混のフランネルはそこそこのボリューム感としなやかさを楽しめる
独特の風合いが持ち味、仕立て映えするのは間違いない。
この定番とはいえ霜降り感のある鮮度の高い生地でスリーピースと
クラシックな中にもモダンなシルエットでオーダーです。
男らしくもシャープな一着といえよう。
お待たせしました。
O様 LORO・PIANA <Italy> WINTER TASMANIAN S150’S
高級感、光沢、風合いといい、どれをとっても完成度の高い
タスマニアンのウィンターバージョンです。
本来ビジネスには不向きの色のブラウン、
とはいえ、渋みが武器となるミドルエイジには断然シック、
センスのよさを印象に残すのには実は最適かもしれません。
とりあえず、紺やグレーとは一線を画す茶系の仕立て上がりです。
いやはや、落ち着いたブラウンはK玉的にもブレイクの予感です。
お待たせしました。
大柄チェックのハリスツイードを軽快な一枚芯の仕様でオーダーです。
ヴィンテージ調のチェックは温かみと親しみやすさでもって着こなすといいですよね。
あえて目立つ明るいベージュのエルボーパッチを武装、
とはいえこれがモダンに感じるから面白いわけだ。
今から今季の秋冬に備えた仕立て上がりでございます、
今年足りなかったジャケットを忘れないうちにオーダーでしょうか。
お待たせしました。
S様 E・ZEGNA <Italy> W90% Ca10%
やっぱり作っておけばよかったとチェスターコート、
大事な場面でのナイロンコートはいただけなかったと反省のS様です。
フォーマルな席では必需品のチェスターコート、
来年からは安心ですよね。
もともとはゼニアのジャケット生地ではございますが、
軽快でスポーティな印象のチェスターをご希望のS様には最適な素材感、
見た目の威厳と軽快な着用感は相反するわけじゃないよな。
寒さを凌ぐためだけじゃないのも洋服という文化でございます。
暑いからと平気で上着を脱ぐ輩には絶対わからない感覚、
ダンディズム精神炸裂です。
お待たせしました。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。