2013/09/23

英国生地に限る?

スーツを構成する大きな要素の一つが生地である。

スーツの顔つきやスタイルに大きな影響を与えるわけだ。

ではよい生地とはなんぞやと問われると困ってしまうっていうか、

それぞれ用途に応じて変わってくるわけで、

その生地の見た目、耐久性、着心地等の優先順位が大事かと思われます。

← どれも叶えることが出来ればいいのでしょうが。。。

比較的コシやハリのある英国生地は確かに仕立て映えするし、

着用する度に体に馴染んでくる感じが頼もしい。

とはいえ、毎年同じようなトラディショナルなコレクションで

色柄からいうと物足りないと感じる時もある。

方やイタリア生地においては絶妙な色柄や

マーケティングの上手さとでも申しましょうか、日本人好みの旬な素材を

高価なヤツからコスパなヤツまで毎年届けてくれるんだけど、

どうも安定感がない時もあるにはあるが、

元毛が英国モノだったりとしなやかな生地や昔のアーカイブを模索した

どっしりとした生地もあり、とにかく多彩である。

国内の生地はポリエステル混なども多くあまり使わないが、

メーカーのよってはコスパに優れたいい生地を作っているんで以外と侮れない。

弊店においては、イタリア生地が6割、英国モノが3割、

国内モノが1割くらいの比率であろうか。

なんだか英国生地に限ると言っておけばうちはできる子みたいな昔ながらのテーラーに

スーツのことホントに知っているのかしらと頭を傾げたくなるK玉ですが、

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

← 確かに触ったときにコシやハリのある生地は裏切らないのは間違いない。

← おそらく80年代以降のイタリア生地の台頭以前の話だと思われます。

← つまりは昔は英国にしかいい生地はなかったことの名残のようなものでしょうか。。。





そんな感じで本日はあえての英国生地のご紹介で

うちもできる子を演出、正統派のスーツ屋として格上げを図りたいと思います。(笑)

まずはチャールズ・クレイトン、英国の生地の聖地の一つ、

ヨークシャー地方のブラッドフォードに居を構える1959年創業のミル。

S120’SからS200’Sまでの高級生地を得意とし、

独特の光沢感と柔らかな風合いはエレガントと洗練の極みといえましょう。

そのチャールズ・クレイトンの生地が3パターン、

弊店オリジナルバンチに仲間入りしております。






ネイビーのチョークストライプ S150’S
チョークもブルーのツイル~コシとハリの代表格です。

ネイビーのピンストライプ S120’S
へリンボーン柄を織り交ぜた打ち込みのしっかりとした生地。

ネイビー無地 S150’S
朱子織り~光沢感と緻密な織りが持ち味。


お次もオリジナルバンチよりご紹介はマーティンソン、

こちらは同じ生地の聖地でもハダースフィールドに居を構える名門。

高貴なグレーフランネルとサキソニー。

昨年より人気急上昇な英国テイストの起毛素材です。




ミディアムグレーのチョークストライプ
押しの効いた2センチ幅~着分の生地。

ライトグレーのサキソニーストライプ
ウーステッドフランネルということです。



他にもテイラー&ロッジとエドウィンウッドハウス、サヴィル・クリフォード

バウワー・ローバックと英国を代表するミルにご登場いただきます。




チャコールグレー無地 S110’S
1883年創業の名門中の名門
伝統的な工法の少量生産にこだわるハダースフィールドの雄

フォーマル生地 ブラック W90% M10%
こちらもハダースフィールドの名門
モヘアバラシャはさらっとした手触りでフォーマルにうってつけな生地。



エドウィンウッドハウス VINTAGE TWIST 300g
この生地で作ったことのあるK玉としては
経験者としておすすめできます、丈夫の一言!

エドウィンウッドハウス VINTAGE TWIST 300g
ネイビー無地~マットな表情が通好みといえましょう。
ジャケットに仕上げてもOKなヤツです。


エドウィンウッドハウス VINTAGE TWIST 300g
ミディアムグレー無地
打ち込みのしっかりとした如何にも英国生地です。

サヴィルクリフォード W100% 420g
重厚感のある英国生地ながら色目が「旬」
ネイビーベースの千鳥格子

サヴィルクリフォード W100% 420g
ブラウンベースの千鳥格子
スキャバル傘下の名門です。


サヴィルクリフォード W100% 420g
肉厚重厚なチャコールグレーのピンチェック
カントリージェントルマン御用達!

サヴィルクリフォード S100’S 295g
霜降りなミディアムグレーストライプ
通好みの一着でしょうか。
くすんだ金茶の幅広ストライプが効いている!


サヴィルクリフォード S100’S 295g
撥水加工を施したネイビーのへリンボーンストライプ
ツヤとハリが素晴らしい王道生地です。


サヴィルクリフォード S100’S 295g
ブルーグレーストライプ
枯れた色目が「旬」な生地~撥水加工も施しております。

バウワーローバック S100’S 325g
1899年創業のこちらもハダースフィールドのミル
ネイビーにパープルストライプと如何にも英国調の柄!


バウワーローバック S100’S 325g
チャコールグレーのピンストライプ
打ち込みのしっかりとした定番生地
秀逸です!



ここからはマーチャントの生地をご紹介です。

マーチャントは服地卸売りの商社のようなもの、

羊毛を買い付け複数のミルに織らせて生地をプロデュースするわけだ。

どちらかというと家族経営的なミルが大手のマーチャントの傘下に

収まるケースがふえてきているとのことです、残念。

と言いつつ、タイムアップでこちらの更新も断念、

とりあえず、写真のアップでチャオスです。